ちょうど一年ほど前の今ごろ、ロイちゃんの脱走未遂事件がありました。
ロイちゃんとしては、脱走しようと思ったわけではないと思います(ロイちゃんの名誉のためにちゃんと書いておかないと・・・。)。
でも、その時はもうこれでロイちゃんとお別れしなければならないことを覚悟したほど、大変な出来事でした。
ここ数日のようにとても暑い日の夕方のことでした。
ママは洗濯物を取り込んだまま、夕方までたたまずにリビングに放置していました。
気分がのらないけれど、なにかやらなければならないことがあるときには、
『ロイちゃん、一緒に仕事しよう!お仕事、お仕事・・・。』と言って、ママはロイちゃんをケージから出してあげます。
ロイちゃんがとことこと歩き回ってくれているだけで、なんとなく楽しくできるんですよね。癒し効果って感じでしょうか。
ボーっと洗濯物をたたんで、そろそろ終わるかなあと思ったころ、
『ロイちゃん、ありがとうね。ご褒美にしよう!』と声をかけました。
いつもなら、賢いロイちゃんは洗濯物をたたみ終えるころになると、そろそろかな?と分かっているみたいに、ママの膝や肩のあたりにまとわりついてきます。
その日は、何度呼んでも戻ってこない。
床を指でトントントンとたたく音も戻ってくる合図なのですが、全く反応なし。
そういえば、どこかでごそごそ動いている気配もないような・・・。
ロイちゃんがお散歩するときには、他の部屋に行かないように入口を必ずブロックするようにしています。その日もちゃんと、入口も窓もきちんと確認したはずでした。
『ロイちゃん、ロイちゃん・・!ロイ!!!!』
隣の部屋も玄関も、行ってみましたが姿なし。
呼びながら消えたロイちゃんを必死で探し回ること数分ののち・・・、
窓が閉まってることをもう一度確認すると、なんと、いつも出入りしている方と反対側のサッシの端は少しだけ開いてる❕
ここから、ロイちゃんはお外に脱出してしまった模様。
キャーッ、噓でしょう⁉
庭はもうすっかり暗くなっていて、ちょっと見たくらいでは全然ロイちゃんの姿は見えません。
懐中電灯を持ってきて、呼びながら庭の植え込みの方や、ハーブの花壇を照らしてみました。ちっちゃなロイちゃんが植物の根元の方にいたとしても見えるはずもないような状況でした。もう泣きそうな気持ちで、かなりの時間探し続けました。
でも、見つからない・・、もうあきらめるしかないのか・・・。
ほとんどあきらめかけてリビングに戻ろうとしたとき、窓の下においてあるプランターの間から、ひょっこりロイちゃんの顔が見えたのです。
ロイちゃんの方も、初めての暗いお外でビビッていたようでした。
名前を呼んでも、動こうとしません。
ここで見失ったらそれこそ最後になってしまうので、ママも必死。
ちょうど帰宅してきた家族に、ロイちゃんの大好物の『もりもり野菜』の袋を渡してもらって、袋をガサガサとさわり盛大に音をたててロイちゃんの注意をひきました。
手にたくさんの『もりもり野菜』を乗せて差し出すと、おそるおそる近づいてきてくれました。
真剣勝負の駆け引きののち、無事にロイちゃんを抱っこすることに成功したのです。
というわけで、無事にロイちゃんはお家に帰ることができました。
プランターの近くにロイちゃんの顔を見つけた時の安堵感は忘れられません。
ロイちゃんは野生ではきっと生き延びられなさそうなので、本当にホッとしました。
あれ以来、ロイちゃんのお散歩の時には、
『窓よし、入口よし・・・!』と念には念をいれて確認していることは言うまでもありません。
ロイちゃん、ごめんね。一番びっくりしたのはロイちゃんだよね。